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有古ニュース  2005.7


■中国・広州セミナー

有古特許事務所(所長・弁理士 角田嘉宏、パートナー・弁理士 中尾優)は、経済産業省所管 の独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)から、平成16 年度貿易投資円滑化支援事業を受任し、本年2月、中国・広州市において知財の実務家を対象としたセミナーの講師として参加致しました。

セミナーは、中国・広東省知識産権局とJETROとの共催で、専利代理事務所、広東省内各市の知識産権局、有限公司等の知財実務者が約120名参加して、 特許の権利範囲の解釈等専門的な講演や意見交換が行われました。

中国の知的財産権の法令類は、諸外国の例に基づいて改善すべき点はあるものの、既に国際標準に基づいてほぼ整備されていますが、その実務においては、出願 明細書の誤訳問題、出願審査時の中間応答処理の稚拙さ等不十分な点が多々見受けられます。

一方で、今回のセミナーで広東省知的財産局、専利代理人、商標代理人及び広州市中級人民法院知的財産権担当裁判長と接し、彼らの問題対応能力、知識水準が 相当高いことと、彼らの間の議論は日本の知的財産権関係者にとっても興味深いものでした。

今回のセミナーにおいては、中国の知的財産権の法制については、中 国の法制自体が後進的なのではなく、中国の途上国的な経済環境にとって効果的な法秩序を 築かんが故の法制であることに気付かされました。例えば、公証や鑑定結果を中心とした事実審理や、証拠保全を目的とした仮処分等日米欧で馴染みの薄い諸制 度は、知的財産権意識の乏しい国情故の制度であり、現状においてグローバルスタンダードに達した、公平な審理としては疑問があるものの、実効性はあると感 じました。

今後は、中国の経済発展に従い、こうした諸制度もやがては非合理的 となり変化を余儀なくされることはまず間違いありません。経済発展に応じて修正が必要と なってくる中国の知的財産関連の法制が、その改変によって混乱が生ずることは、中国に投資する日米欧の企業にとっても望ましいものではありません。また、 市場経済の秩序でもある知的財産権制度の実効を確立することは経済発展には不可欠であることを既に中国側も自覚しているようでした。

結局、中国が法制の運用やその改変を円滑に行えるように日米欧の先進国が支援することは、先進国及び中国の双方にとって非常に有意義なことだと感じた次第 です。

有古特許事務所では、今後も、こうした公的事業には積極的に協力し中国の知的財産権の普及に貢献して参りたいと考えております。

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