■有古特許事務所 : □Japanese □English

■上海HANQIAO・上海ARCO : □Chinese □English

有古ニュース  2006.7


■不正取得されたドメイン名は取り返せます

~有古特許事務所はドメイン名紛争処理手続を代行しています~

1.はじめに

 有古特許事務所は先日、WIPO(世界知的所有権機関)に対し.com下のドメイン名の登録移転を求める申立手続を代理し、今年四月、無事に移転決定を 受けることができました(WIPO Case No. D2006-0254: <tabio.com>)。
 有古特許事務所では、商標の登録手続や訴訟事件を通じ、国内および海外において、豊富な実務経験を培ってきました。現在では、これら従来の業務に加え、 上述のように「インターネット上の商標」とも言えるドメイン名の紛争処理についても、積極的に取り組んでいます。

2.ドメイン名をめぐる紛争とは

 ご存知の通り、「ドメイン名」は、インターネット上の住所のような役割を果たすもので、アルファベットと数字からなる文字列です。ウェブサイト(ホーム ページ)を利用した広告、商品やサービスの取引、さらには顧客との電子メールによる通信など、現在の経済活動においてはドメイン名が広く用いられていま す。そして、多くの事業者では、自社の名称やブランド名をそのままドメイン名として登録し、電子メールやウェブサイトのアドレスとして使用しています。
 ドメイン名が、社名やブランド名と一致していれば、消費者や顧客は、そのアドレスを信頼し、取引を行います。このように、ドメイン名には、商標と同じよ うに、取引上の信用が化体したり、顧客吸引力を生じたりするという性質を持っています。すなわち、インターネットを利用しながら事業を展開する上で、ドメ イン名は極めて重要な価値を有する知的財産である、と言うことができるでしょう。
ドメイン名は、上述の通り、インターネット上の住所のようなものですが、自由に適当な文字列を選んで設定できるという点で、住所と大きく異なっていま す。ただし、混乱を避けるため、同一のドメイン名を複数の者が同時に登録したり使用したりすることはできないことが決められています。また、ドメイン名の 登録は、いわゆる「早い者勝ち」が原則であり、他人の名称や商号、商標などであっても、重複するドメイン名の登録がなければ誰でも取得することができま す。このため、いざ自社の名称やブランド名をドメイン名として登録を申請したら、すでに第三者がそのドメイン名を登録していた、といった事態が発生するこ ともあります。会社名やブランド名を取り込んだドメイン名が、悪意のある第三者により取得され、高額な買取料を請求されたり、当該ドメイン名を利用して会 社の信用を毀損するような行為を起こされることもあります。社会に果たすインターネットの役割が大きくなるにつれ、こうした問題は深刻さを増しつつあると 言えるでしょう。

3.ドメイン名紛争処理の手続

 このようなドメイン名を巡るトラブルの重大性を踏まえ、悪意の第三者によるドメイン名の不正取得については、ドメイン名の管理団体(ICANNや JPNICなど)が、「ドメイン名紛争処理方針」を策定しています。当事者は、「ドメイン名紛争処理方針」に定められた規則に従って紛争処理機関 (WIPOなど)へ申立をすることで、不正取得されたドメイン名の登録を強制的に取消し、または譲り受けることができます。この申立では、1)申立人が使 用している商標・商号などが、そのドメイン名と同一であるか、類似すること、2)現在の保有者が、そのドメイン名の保有を正当化する権利を有していないこ と、3)現在の保有者が、そのドメイン名を不正の目的で登録・使用していること、などを証明する必要があります。また、.com(ドットコム)などの海外 ドメインの紛争では、多くの場合、外国語で申立や手続を行う必要があります。このような手続きは、商標の無効審判や商標登録の取消を求める訴訟など、国内 外で行われてきた商標の実務に類似するものです。まさに、有古特許事務所がこれまで培ってきた経験と能力を役立たせることができる分野といえるでしょう。

4.おわりに

 インターネットを始めとする情報通信技術の革新、電子商取引の活発化、グローバリゼーションの進行など、企業を巡る環境はまさに激変の時代を迎えていま す。有古特許事務所は、今後も、蓄積された豊かな実務経験と処理能力を活かし、新しい時代に柔軟に適応しつつ、顧客の知的財産を保護すべく積極的な取り組 みを推進して参ります。

TOP
Copyright Patent Corporate Body ARCO PATENT OFFICE 1996-2010, All rights reserved